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ヒカル応援団集会所

マーケティングについて考える

押忍、ヒカル応援団長シンです、押忍!

グランドーム下関 もグランドオープンから2ヶ月が過ぎ、少しずついろいろなことが見え始めてきたようです。

例えば、グランドーム下関 の利用者さんって、どんな方が多いと思いますか?

年齢層だったり、グループの形態…家族!とか、女子会!とかだったりは、ちょっとまだ傾向がハッキリ見えてきていないようなんですが、この2ヶ月間でもなんとな〜く感じられていることとしては、山口県内や、広島、島根など、中国地方からの利用者さんが比較的多いという傾向だそうです。

これって、「へー、そうなんじゃー」で終わってしまえばそれだけのことですが、そこは元・メガバンク銀行員でグロービスのMBA、ヒカル。しっかり分析して、今後の経営に生かします。

ここ下関は山口県最西端どころか本州最西端のまちですから、もちろん今後は関門海峡を挟んで対面している福岡県をはじめ、広く九州地方の皆さんにも、もっと グランドーム下関 を楽しんでいただきたいですよね。

そうすると「どうすれば九州・福岡の皆さんに対してもっとグランドーム下関 の魅力をアピールできるか」という点について分析し、有効な対策を立てることは、これからの戦略を考えるうえで非常に重要なポイントになります。

ちょっとエリア的な、リージョナルな観点でイメージしてみましょう。

わたしたち下関市民の中には、福岡県、とりわけ北九州市を、日常的な生活の行動範囲と捉えている人って結構多いと思います。例えば食事のためだけに関門トンネルを通って北九州市まで行くとか、デイリーな買い物をちょっと若松のコストコまで足を伸ばしちゃうとか。下関から福岡に通勤している人も多いので、まさに生活圏なんです。

だから「福岡県に新しいものができました」って聞くと、下関に住んでる人は「ちょっと行ってみよっか」って、気軽にトライしたくなっちゃいます。

この感覚には、情報の入手のしやすさ話題になりやすさ、の影響も大きいような気がしますね。

下関市って、TV放送は山口のローカル局も福岡のローカル局も、両方視聴できちゃうんですよ(一部地域を除く)。

昔から、福岡のローカルな情報番組ってやっぱりちょっとオシャレで面白くて、ついつい観ちゃいます。
わたしたちの世代なら、日曜日のお昼前は、若き日の博多華丸・大吉さんがMCをしていた「とことんサンデー」を観てました。当時は 鶴屋華丸・亀屋大吉 っていう芸名で… って、いや、脱線してますね。

とにかく、こんな風に比較的簡単に手に入る情報をもとに、気軽に体験してみて、それを学校や職場で話題にする、今ならSNSで発信する、見た人が追従する… こうしてまず局地的なブームが起こり、次第にエリアを拡げ、一気に加速してバズる、ってメカニズムは割と普遍的なもののように感じます。

きっと同じ山口県でも、広島と隣接している岩国の人にとっては、広島の情報に対して同じ感覚なんじゃないかな、って想像できます。で、岩国では福岡の情報はあんまり入ってこないし、話題になりにくいのではないかと。
これは、下関では広島のローカルなトレンドが話題になりにくい状況と同じです。

ではここで、…ンッッ? アレッ⁇ ってなっちゃってる人、いますか?

「下関の人は、隣りの福岡の情報が手に入りやすいし、気軽に体験しやすい」

…なら、逆に福岡の人にとっても、隣りの下関の情報が手に入りやすくて、気軽に体験しやすいんじゃないの?

って…、思っちゃいますよね。
実際に下関の観光、例えば角島などを訪れている車のナンバープレートを見ると、下関・山口以外では北九州・福岡が圧倒的に多い印象を受けます。

と、いうことは、グランドーム下関 にも北九州・福岡からの観光客を誘導する余地は十分にある…!

この可能性を追求し、解明して対策するのがマーケティングなんです。
マーケティングは、経営者の役割として最も重要で責任も重い、ヒリヒリする部分でもある反面、最もワクワクする部分でもあります。

ヒカルは日々、グランピングの4拠点を飛び回り、オフィスや自宅でコンピュータのモニタとにらめっこし、各地でたくさんの人と会ったり、移動中も様々な本を読んだりしながら、どうやってビジネスを運営していけばよいか、常に思いを巡らせています。

わたし、シンは現在大学院の2年生ですが、研究においては疑問に対してまず仮説を立て、それを立証することで結果を得る、というプロセスをとります。マーケティングのプロセスでも同様に、まずこれから展開しようとしているシナリオに対して仮説を立て、それについて検証していくことになります。

それでは早速、九州・福岡マーケットに グランドーム下関 を売り込んでいくシナリオについて、仮説を立ててみましょう。

まずは現状分析から。まだグランドオープンから3ヶ月、はじめて広島県外に進出してきたレストグランピングの施設ですから、

「福岡、九州の人に グランドーム下関 をもっと楽しんでもらうためには、グランドーム下関 の認知度をもっと上げるべき

という仮説を立てることはできます。
どんなに素晴らしい施設でも、知らないことには行くことはできない。

だからといって、「とにかくあらゆる媒体で宣伝しまくって、福岡、九州の人に知ってもらえればOK!大バズリ!」

…と先走ってしまうのはまだ早いですね。
研究であれば、「帰無仮説」という、証明したい仮説に反する仮説を立て、それが成立しないことを証明することで、逆説的に本来証明したい仮説が正しいと判断するプロセスがあるのですが、それに近いですね。

例えば、「九州に似たようなグランピング施設があって、そこがメチャメチャ流行ってる」とか、「ドームテントは九州ではあまり好まれていない」など、「九州・福岡の人に グランドーム下関 の存在を知ってもらうだけでは利用までつながらない」という仮説(帰無仮説)をいくつか挙げてみるわけです。

で、これらはネットでサクッと調べてみれば「どうもそうではなさそうだ」ってことで、帰無仮説もサクッとキャンセルできそうですね。

そもそも「福岡、九州での認知度をこれから上げていく」という戦略についても、

①レストグランピングのグランピング施設は広島、しまなみ街道から始まっている
4施設のうち3施設は広島県内にあり、広島・岡山など中国地方の利用者が多い

上記2点は、事実や、ヒカルの持っているデータからも確認できます。
だから「これからはぜひ 九州・福岡のお客さんに、グランドーム下関 を入り口として、レストグランピング のグランピング施設を楽しんでいただきたい!」という方針は間違っていません。

しかも、レストグランピングの各施設については

③利用者アンケートでも各施設の評判は非常に良く、リピーターも多い
TV番組で紹介されたり、アーティストとコラボして曲をつくったり、メディア露出も多い

と、追加でこのような事実やデータもあり、九州でもバズる要素は十分に兼ね備えているわけです。

そうしてようやく、これから グランドーム下関 が「どうやったら九州・福岡の人にウケるか」に注力するよりも、「どうやって九州・福岡の人に知ってもらうか」の方が重要なマーケティング要素だ、っていう確固たる結論に行き着くわけですね。

今こうして、トントントーンと軽やかに言葉を並べて、状況から仮説、結論まで例を示してみましたが、「エッ?こんな分かりきったこと、大げさに騒ぎすぎじゃない?」って思われるかもしれません。

確かに、これが会社育成シミュレーションゲームだったり、文化祭の模擬店だったりしたら、わたしが軽やかに並べたノリで、テンポよく楽しくマーケティングを体験できるかもしれません。

でも、ヒカルが動かしているのは実際のビジネスで、万が一にも間違いがあってはならない世界です。
「どうせこんなもんでしょ」って、裏付けも確認せずに憶測で動いて、重大な要素を見落としていた、なんてことになったら、ヒカルだけでなく、従業員やサプライヤーさん、もしかしたら地域の人たちまで巻き込んで奈落の底まで落っこちてしまうかもしれません。

先にもちょっと書きましたが、マーケティングって、ワクワクとヒリヒリが表裏一体の、経営者を育てもするし壊しもする、得体の知れない巨大なバケモノみたいなヤツだと思います。

そんなバケモノと、毎日対峙して、結果を出し続けているヒカル。
そしてきっと世の中のあらゆる経営者が、同じように日々戦って、モノやサービスを生み出し続けているんですね。

ちょっとそういう目で世の中を見てみると、わたしももっと頑張らなきゃな、もっと戦わなきゃな、って気持ちになります。

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