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WBCに見た ヒカルとビジネスのストーリー

押忍、ヒカル応援団長のシンです押忍。

今回のトークはWBCの話題から!
ヒカルもオフの自宅や新幹線での移動中にいくつか試合を観戦したそうで、エラい興奮している様子でした。

侍ジャパンのストーリー

ヒカルはWBCの決勝戦、

侍ジャパン vs アメリカ というカード、
前半リードからの8回で1点差
ダルビッシュから大谷へのリレー、
9回2アウト・1発打たれると同点の場面、
大谷が迎えるバッターが、大谷と同じエンゼルスで、
MLBを代表するバッターのひとり マイク・トラウト
そしてここを14年前のダルビッシュを生き写したような完璧なスライダー
ウオォォッ!空振り三振ィ~ン!! 侍ジャパン、優勝ォ〜ッ!!!!!

っていうストーリー、これが最も印象的だったようです。
それに今回のWBC、決勝だけいきなりドラマチックだったワケではなく、侍ジャパンには決勝に勝ち上がるまでもたくさんのエピソードがあったし、なんなら過去2回、3位に終わっているリベンジ!って、始まる前からすでに壮大なストーリーが始まっていたわけです。

これを目の当たりにしてヒカルはつくづく、「ストーリー」って大切だな…!と感じたといいます。
ヒカルらしい受け止め方ですね。

WBCのストーリーと言えば、ものすごい期待を背負って4番を任されていた “村神様” が、一次ラウンドから調子が思わしくなく、打順を5番に下げられていたことも後々の大きなドラマとなりましたね。

準決勝メキシコ戦での9回裏、1点差を追う状況でランナー1・2塁、一打逆転という手に汗握る場面で、この日も3三振・1邪飛と当たっていない村上選手に打順が回りました。

ヒカルは冷静に「ここは代打か…」と見守っていたところでしたが、村上選手は栗山監督に「おまえで決めてこい」と送り出されて見事に逆転サヨナラ2点タイムリーヒットを打ちました。
栗山監督は試合後、その時の心情について「村上はこんな選手じゃない、世界に見せたい」と考えていたことを明かしています。

ヒカルはこういった、選手を信じ続けた栗山監督の姿勢、そしてそれぞれが世界一というひとつの目標に向かって主体的に動いた侍ジャパンのメンバーの姿に眼を輝かせ、魅了されっぱなしだったようです。

世界最高の舞台で描かれた、「筋書きのないドラマのストーリー」…って表現は矛盾しているような気もしますが、「淡々とただ勝ち進んで優勝した」、ではなく、チームにも選手・監督一人ひとりにも、ピンチがあったり葛藤があったり、試合を重ねるごとに成長していく姿や、応援したくなるエピソードがあったりして、どんどん大きくなり、どんどん加速していく熱狂の渦に日本中が巻き込まれていった感覚がありました。

ヒカルはビジネスにおいても、成功を収めるには、数字やデータだけでなく、人々の感情を揺さぶり記憶に残るストーリーが大切なんだ、と痛感したわけです。
日本代表監督らに見るリーダーシップ
栗山監督にしても、サッカーワールドカップ日本代表の森保監督にしても、「ゆとり世代」・「Z世代」のまとめかたが上手いなァ…!! とヒカルは感嘆します。

人が集まっていれば、日本代表チームであろうと株式会社レストレーションであろうと、人間同士の摩擦は大小・多少あれど必ず生じるものです。
これをいかにミニマイズするか、人間関係のトラブルが発生した場合にはいかに円満に解決するか、これにはリーダーによる集団の雰囲気作りが大きく影響してきます。

穏やかな雰囲気作りに偏って、リーダーとしてメンバーに迎合しすぎたり、優しすぎたりしてナメられてしまっては逆効果ですし、反対に厳しすぎるのも良くない…。
そもそも、様々な個性が集まっているのがチームや会社なのですから、全員にピッタリくるやり方っていうのは存在しないかもしれません。

例えば新入社員だったら、ベテラン社員が社会人経験を積み重ねる中で身についたことができないのも当たり前です。メールやビジネスレターの書き方だったり、基本的なビジネスマナーだったり。
固定電話を使ったことがないっていう社会人1年生だってゴロゴロいますね。
「なるはやでお願い」って伝えて、「なるはや」の意味が分からない、っていうのはあるあるですが、

『なるべく早く』だから無理に急がなくていいと思ったんでやってません

っていう捉え方をしちゃう新卒さんもかなり多いようです。
そんで、そういう若者たちに対して、「近頃の若いヤツは…」とか「常識で考えれば分かるだろ…」とか言い放つ先輩方もいます。

こういう人たちって、ご自身も若い頃にひとつずつ失敗して学んできたっていう過程を忘れちゃってるんですよね。

ヒカルは、自身が新卒の銀行員の頃、先輩からバカにされたり笑われたりしていた理由が、今になって分かる気がするそうです。

栗山監督、森保監督もきっと、こういうジェネレーションギャップにも、手放しで迎合するのではなく、まず理解する共感するというところからしっかり実践されているんだろうな…と思います。これは言葉にするとシンプルですが、実際にやってみると、なかなかうまくいかないものです。

言語化・定量化

ヒカルは昨年末、面白法人カヤックのCEO、柳澤さんにお会いしていろいろお話しする中で、今年の目標を「言語化・定量化」に決めたそうです。

「言語化・定量化」って、さっきのジェネレーションギャップを埋めるためにもとても大切なんじゃないかな?と思います。誰が受け取っても明確な「言語」「数値」で表現された目標や指示は、誤解されることなく、確実なコミュニケーションがとれるからです。

それに最近のヒカル・レストレーションのテーマである「ブランディング」にも「言語化・定量化」は不可欠な要素です。
いいタイミングでいい人に会いに行って、いい目標を掲げたもんです。
良ェぞヒカル!

ちょうどブランディングの話が出たところで、そこから発展させたヒカルのビジョンの話題になりました。
広島のグランピング界隈も競合が増えてきた中で、どう勝ち続けていくか、というお話です。
ヒカルはMBAですからね、息を吐くように マイケル・ポーター の競争戦略論が口から出てきます

ヒカル・ポーターによると、自社のバリューチェーンの特徴を理解し、競争に勝っていくための戦略を立てなければなりません。内部の効率化を図るのか、他社との差別化を図るのか… 誰に価値提案をしていくのか、どうやって価値を最大化し、どうやって利益の調整をやっていくのか…という話になってくるんですけれど、ちょっと何言ってるか分からない

OKわかった、例を出して説明します。
勝っていくための戦略その一、「トレードオフ」。
これは迷路の別れ道みたいなもので、右か左のどちらか一方しか選べないっていうヤツです。一方のメリットを取ると、もう片方が犠牲になるから、他者にマネされにくく、差別化できる。

例えば イケア(IKEA)。イケアの「価値提案」とは、「価格」と「デザイン」ではないでしょうか。洗練されたデザインの商品をリーズナブルな価格で。これを実現するために トレードオフ したのが「品出し」と「組み立て」にかかる経費です。

イケアでは、広大な店舗内ではほとんどの家具が展示されているだけで、お客さんは欲しい商品があったらレジの直前にある、これまた広大でシンプルな倉庫のようなエリアで自らピックアップします。大きなシェルフでも、バラバラの状態でペッタンコに積んであるので、店舗内では省スペースです。お客さんは自宅に持ち帰って、組み立て図を見ながらプラモやレゴのように家具を組み立てなければなりません。言うならば「品出し」と「組み立て」を お客さんに外注している というシステムなんですね。

あまりにも壮大なシステム…!郊外の広大な敷地に、巨大な店舗と、その倍以上の広さの駐車場が必要で、商品開発も今から始めてイケアと戦うリスクは取れません。

もうひとつの例は 星野リゾート。星野リゾートは自社で土地や建物を所有せず、施設の運営に特化する戦略をとっています。これによって、金銭的なリスクは最小に抑えることができますが、どんなに経営がうまくいっても、施設の規模を拡大することはしません。

そして日本の巨大なホテルはほとんどが自社の建物で経営をしていますが、星野リゾートモデルをやるために自社施設を売却し、運営に特化するという選択は今さらできないでしょう。

さらにさらに、この星野リゾートの 星野 佳路 社長 が経営の教科書にしているというのが「ファイブウェイポジショニング戦略」です。これはすべてのビジネスにおいて関わってくる「価格」・「サービス」・「アクセス」・「商品」・「経験価値」の5つの要素に注目したもので、自身のビジネスにおけるこの5つの要素を5点満点で採点したとき、1つで「市場支配(=5点)」を、別の1つで「差別化(=4点)」を、残り3つで「業界水準(=3点)」を達成することが理想とされているものです。

ここで グランピング というビジネスについて考えた時、重要なのは「価格」ではない… 商品にも限界がある… サービスもホテルではないし… と分析していくと、「経験価値」が最も他者との差別化を図りやすい要素であり、続いて「アクセス」なのかな? というアプローチが思い浮かんできます。
(ここでいう「アクセス」とは、物理的な距離もありますが、「経験するまでの敷居の低さ、気軽さ」という心情的なアクセスを想定しています)

いろいろな角度で話してきていますが、詰まるところ、レストグランピングでグランピングして得られる「経験価値」って何?ってことに行き着くわけなんですね。
それも、市場を支配できるくらいブッチギリ圧倒的な、レストグランピングならではの経験価値

わたしは実際に瀬戸田の グランドーム瀬戸内しまなみ に宿泊してみて、昔から知っているヒカルの雰囲気や、地域の人に歓迎されている施設の様子などから、ヒカルやわたしが育ってきた田舎のコミュニティや、独特な一体感を持つヒカルの母校・豊浦高校の匂いを感じました。

これは特に郷土愛の深いわたしだから感じるものなのか分かりませんが、いや、きっと誰もが時々ふと思い出してはグッときたり懐かしくてたまらなくなる思い出や情景を持ってると思うんだけどな…。

なにしろ、そういう環境を グランピング で表現しているんじゃないかな…?と思うんです。
それこそヒカルの目標ではありませんが、言語化したいですね…。

たまに帰ると「変わらんね〜」とか「ハハハ 相変わらずじゃの〜!」とかみたいに言ってもらってホッとするような、「”あの頃”に戻れる場所」のようなグランピング施設。どうかな?

ちょっと後半、結構ガチめな経営のセミナーみたいな内容のトークになったんですが、敢えてこんなユルいところに着地してしまうのが、経営から全く遠いところにいるわたしの、ヒカルとは全く異なる視点ってことで、ちょっと記録に残しておくことにします。

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